品川です。 酒巻さん、 ご投稿してくださり、ありがとうございます。 情報をより多くの人で共有するのはよいことだと思うのでご投稿をお願いしたのですが、酒巻さんの調査報告はとても興味深いです。 追加情報としては、 ブレイルセンスU2て確認したところ、 画面上の「そのような」は点字では「そのよーな」と2-5の点の長音記号に変換されて表示されます。 「東京」だと「とーきょー」です。 Seikaやブレイルメモポケットでは長音記号には変換されないようです。 エクストラ社が発売予定の点字ディスプレイ「Smart Beetle」ではiOSとペアリングして使う場合、日本語点字の規則にのっとって長音記号で表されるべきところはそのように変換する機能があると聞きました。 Beetleもブレイルセンスも同じHIMS社の製品なので、ブレイルセンス側になんらかの機能が組み込まれているんでしょうかね。 iOS 9になって点字コマンドが二つ追加されたと思います。 2本指のダブルタップと、1本指のダブルタップ&ホールドに相当するものです。 試してはいませんが、おそらく1本指のダブルタップ&ホールドに相当するコマンドは、ホーム画面でアプリをフォルダにまとめるときに活用できるのではないでしょうか。 ゆっくりではありますが、それでも少しずつ点字デバイス関連のアップデートがあるのはうれしいことです。 ここからは余談です。 iOS VoiceOverには点字デバイスへの出力、スクリーン上での点字入力、手書き入力の機能が搭載されています。 しかし、残念ながら日本語ではそれらの機能は使えないか、実用レベルではありません。 この点はユーザがリクエストしていかないと劇的には改善されないんだろうと思っています。 先日あるPodcastでMacお宝鑑定段ブログを運営されておられるdanboさんがコメントされておられました。 「Siriに頼んで実行できる内容は日に日に増えていますが、あれはユーザからのリクエストを分析してそれに答えているんですよ。人力で。各国にたいてい二人の選任スタッフがいて、ニーズの高そうなものを取り上げるようにしているようです」 これを聞いて、やはり声を届けることは大切なんだと再認識させられました。 もしiOSを日本語環境でも実用的に利用できるようになれば、盲聾の人にとってはコミュニケーションツールとして情報収集ツールとしてiデバイスは有益なものになることでしょう。 たとえばKindleブックを点字で読めるようになるだけでも、点字で読み書きしている人にとっては読書や学習の手段の幅が広がります。 Kindleブックについてですが、もしWindows上のスクリーンリーダー環境で読み上げと点字出力ができればよいなと思っていますが、日本語環境ではそれができません。 Amazon USAにはリクエストしているのですが、まだ進展はなさそうですね。 ちなみにアマゾンはFire OSで動くタブレットを発売していますが、Fire OS 5にはアマゾン自身で開発したVoiceViewというスクリーンリーダーが搭載されるようになったみたいです。 日本語の音声エンジンが加わるのではないかという噂を聞いたのですが、問い合わせてみると、英語だけですという回答でした。 日本の皆さんにはそうお伝えくださいということでしたので、この場を借りて書かせていただきました。 このMLでは点字ディスプレイ関連のトピックは盛り上がらないようなので、実際にiOSを点字ディスプレイで使いたいと思っている人がどれだけいるのかいないのか、見当がつきません。 点字ディスプレイは高額な製品ではありますが、アメリカでは次々と新製品が登場しているようです。 また、300ドルから400ドルの範囲内で購入できるような割安の製品を開発しているという動きもあると聞きます。 格安の製品が発売されれば、点字に対する注目度が増していくのではないかと私は勝手に想像しています。 アップルのアクセシビリティチームに日本語の問題に詳しい開発スタッフがいないようであれば、このML参加者の中の詳しい人が就職して改善してくれる、そんな時代が来ることを願いたいですね。 > >