kikuchiさん、みなさんこんにちは。神戸の佐藤です。 タイトルを変更させて頂きました。 kikuchiさん、 > 今後の参考にお伺いしたいのですが、ジョーズを使用した場合は、もっとiチューン は快適に、操作できたりするのでしょうか? 高額なソフトだとは聞いておりますので、iチューンのためだけに購入するのは難し いかもとは思うのですが、ジョーズ使用者の方で、PCトーカーと比較しての感想な ど、お聞かせいただければ幸いです。 まず、iTunes12の同期画面を、PC-TalkerとJAWSで読ませた場合の読み方の違いを書いてみます。 PC-Talkerは7Ⅲ、JAWSは12です。 上段がPC-Talker、下段がJAWSの読み上げです。 ・検索オプションの確認 検索オプションボタン ・新規プレイリストの選択 ミュージック ボタンミュージック ラジオボタンチェック ・新規プレイリストの選択ムービー ボタン ムービーラジオボタンチェックなし 新規プレイリストの選択テレビ番組 ボタンテレビ番組ラジオボタンチェックなし PC-Talkerは、ボタンを何々の確認と読み上げ、JAWSはボタンと読み上げます。 また、チェックを入れるコントロールも、JAWSはラジオボタンなどと読み上げますので、 そのコントロールの種類が分かります。 またPC-Talkerで一番困るのが、3つめの例のように、離れた位置にある項目名などを 一緒くたに読み上げる所があるということです。 ・iPhoneの確認 ボタン iPhoneボタン ・さらに見るの選択○○のiPhoneチェック ボタン ○○のiPhone ラジオボタンチェック ・テキスト リードオンリー ・○○のiPhoneのテキスト ○○のiPhone リードオンリー 2つ目の例も、上にある項目名を一緒くたに読み上げています。 JAWSの場合、編集できない、表示だけのテキストはリードオンリーと読み上げます。 ・無言の部分(Enterキーでリスト表示) ツリービュー 概要 36の2 ・ミュージックのテキスト ツリービュー ミュージック リードオンリー ・ムービーのテキスト ツリービュー ムービー リードオンリー 1つ目の例は、iPhoneの何を操作するかを選択する重要な部分ですが、 PC-Talkerはここを読み上げません。 また、ここでEnterキーを押さないと、ツリービューを表示、操作出来ません。 一方、JAWSはちゃんとツリービューであることを読み上げ、今、何が選択されているのかも読み上げています。 この後の、iPhoneの情報などの読み上げ方は、特に変わりはありません。 ・iTunesの選択iCloud iCloud ラジオボタンチェックなし 上の例も、PC-Talkerはどこかの「iTunes」という項目を一緒くたに読み上げています。 このように、PC-Talkerはボタンを何々の確認と読み上げたり、編集不可のテキストを何々のテキスト などと読み上げますが、直感的に分かりにくい読み上げ方だと僕は個人的に感じています。 一方、JAWSは編集不可のテキストはリードオンリー、ボタンは何々ボタン、コントロールの種類も読み上げ、 離れた位置の項目名などを一緒くたには読みませんし、 その読み上げは直感的に分かりやすいと感じています。 ただ、PC-Talkerがこういった読み方をすると分かってさえおけば、問題の無い事だと思います。 iTunesについては、離れた位置の項目名と一緒くたに読み上げる事があり、その場合は 後半に読み上げる項目名が正しいと理解しておけば良いと思います。 また、無言の箇所があった場合、上下矢印キーを操作してみる、 あるいはEnterキーを押してみるということを覚えておけば役立つと思います。 基本的に、PC-TalkerはPC-Talker本体と、それに最適化された 同社製のオプションソフトを併用して使う事を想定して開発されています。 その値段はPC-Talkerが38000円(税抜き、以下同様)、NetReaderが28000円、MyMailが18000円、 MyNewsが20000円、MyBookが38000円です。 これら全てを揃えると、142000円です。 それにMyWord V Proを加えると、プラス88000円です。 一方、JAWS15は142000円(税抜き)です。 しかし、ブラウザーであるIE、メールソフト、パソコンによってはOfficeソフトがプリインストールされており、 デイジー再生ソフトやニュースリーダー、その他多くのソフトは無料の物がダウンロードできます。 ですから、JAWSのみを購入すれば良く、特に専用のソフトは必要ありません。 JAWSは単体で見ると高額に思われる一方、PC-Talkerは単体では安価に思えます。 しかし、PC-Talkerで上記のような専用ソフトを揃えれば、JAWSと同額になります。 ですから、多くの事をやろうと思えばどちらも価格的に違いはない上、総合的な機能はJAWSの方が優れていると思います。 僕はホームページを作成していますが、それにはホームページビルダーというソフトを使っています。 以前はIBM社が開発していましたが、現在はATOKでおなじみのJUST SYSTEM社が開発しています。 このソフトは、ややこしいHTMLタグを用いる必要は無く、普通のドキュメントを作成するような感じで ホームページが作成できます。もちろん、見出しの設定や表、画像の挿入、フォントの指定やリンクの設定など、 ホームページ作りに必要な多彩なツールが用意されています。 JAWSではほぼ全ての機能を使ってホームページを作成できますが、 PC-Talkerでは、作成したページを何一つ読む事が出来ず、全く操作出来ません(ホームページビルダー15)。 僕も最初はPC-Talkerを購入検討しました。値段も手頃だったからです。 しかし、よくよく説明を聞いていると、その機能を最大限に発揮するには他に専用ソフトが必要でした。 そこで調べた結果、JAWSという物があることを知りました。 金額は非常に高いと感じましたが、前述の通り、 PC-Talkerで必要な別売りソフトを考えると、大して金額は変わらないし、 多くのWindows準拠のソフトが使えるということから、JAWSに決めました。 しかも、日常生活用具給付の対象ですので、一割負担で購入出来ました。 PC-Talkerは、JAWSに慣れてからサブとして購入しました。 でも、JAWSの簡単で直感的なキー操作に慣れてしまうと、 PC-Talkerの複雑なキー操作には未だに馴染めません(涙)。 JAWSではHPやドキュメントを読む際は、基本下矢印キーで読み進められますが、 PC-Talkerではそうはいかないようです・・ もし、kikuchiさんが日常パソコンの操作において、特に不便を感じておられないなら、 JAWSを購入する必要は無いと思います。 iTunesのように、PC-Talkerが変な読み方をするものは、何が変なのかを知っておけば、 別段困ることは無いと思います。 確かにPC-Talkerは安価ですが、視覚障害者にとって分かりやすく作り上げすぎた結果、 Windowsソフトの画面構成が理解しづらいものになっていると感じます。 メールやブラウザーなど、多くのソフトを視覚障害者用に簡潔にし、それに慣れてしまった人は、 一般的なWindowsソフトを使うと、その画面構成が理解しづらく、 何か難しく、苦手に感じてしまうのかもしれません。 JAWSを使ったら、iTunesが格段に使いやすくなるかと聞かれれば、 少なくともPC-Talkerよりは使いやすいと思います。 後は、パソコンで何をするかによると思います。