志田さん、こんにちは。神戸の佐藤と申します。 僕はiPhoneユーザーなのでiPadは持っていませんが、基本的な使い方は同じなので出てきました。 Iosが搭載された機器は、ボイスオーバーさえONに出来れば初めて触った人でもある程度は使えるようにできています。僕も去年の10月にiPhoneを買ってスマホデビューしましたが、この時初めてタッチパネルを触りました。iPadはかみついたりしませんので、まずは触ってみて下さい。 ボイスオーバーで操作する場合、ぜひ覚えておいて頂きたいことがあります。通常、タッチパネルはそのアイコン(グラフィカルなボタン)にタッチすると、即座に画面が切り替わったり、アプリが立ち上がったりします。しかし、僕達のような目が見えない人はどこに何があるのか分かりませんので、まず画面を触ると思います。しかし、ここでいきなりアプリが立ち上がったりされては困ります。 そこで、ボイスオーバーはアイコンに触れただけではそれを実行せず、それが何であるかをしゃべってくれます。ですから、画面を触って目的のアイコンなどを安心して探せるのです。実行するにはダブルタップというジェスチャーが必要で、素早く2回、トントンと画面をタッチする操作です。 でも、指でなぞっただけではうまく選択出来ない項目もあります。そこでフリックという操作が必要になります。これは、一本指あるいは複数本の指で、画面を左右に払う動作です。画面に付いているゴミを払うような動作です。指の本数によって動作が異なります。 一本指で左右にフリックすると、画面の左から右へ、上から下へと項目を読み上げてくれます。この一本指での左右フリックが基本中の基本で、まずマスターすべきジェスチャーです。 僕達には見えていませんが、ボイスオーバーをオンにすると四角い枠が表示され、左右にフリックするとこの枠がそれに伴って移動し、この枠が囲っている項目をボイスオーバーが読み上げているのです。ですから、読み上げられた項目は、現在選択されているということになります。 ですから、選択されている項目そのものをダブルタップしなくても、画面のどこでも良いのでダブルタップすると、その読み上げた項目が実行されるのです。左右にフリックして必要な項目まで移動出来ても、指でなぞっている訳ではないのでそれが画面のどこにあるかは分からないです。でも、この仕組みだと実行したい項目が読み上げられたら、画面のどこでも良いのでダブルタップすればよいので、実によく出来た仕組みになっているのです。 まずは、画面の一番上の左端あたりに指で触れ、指を右に滑らせてみてください。ボイスオーバーが何かしゃべると思います。そして右端まで行ったらちょっと下に移動したりして、どのあたりにどんなアイコンが並んでいるのかを把握しましょう。 その後は、左右フリックを覚えましょう。指でなぞって探すよりも確実に移動できます。また、一本指での上下フリックというのもあるのですが、これは項目を上下に移動するという動きではありません。ローターというジェスチャーで選択した項目によって、動きが異なってきます。これは後で覚えるとして、まずはどういった項目があるのかを、指でなぞったり、一本指で左右にフリックしたりして把握しましょう。 これらに慣れたら、他のジェスチャーを覚えましょう。下記のページはアップルが公開しているiPhoneの操作ガイドですが、基本的なジェスチャーは同じなので一度読んでみてください。ただ、iPad特有のジェスチャーもありますので、ここに書かれているジェスチャー全てがiPadでも使えるという訳ではありません。 http://help.apple.com/iphone/7/ja.lproj/iph3e2e4218.html また、先ほども投稿がありましたが、このMLに参加しておられる品川さんとおっしゃる方が、ジェスチャーをまとめたページを立ち上げておられます。具体的な操作のコツなども書かれていますので、こちらも一度読まれると良いと思います。 見えなくても使える iPhone http://info.iccb.jp/voiceover/ 最後に、外付けキーボード(ブルートゥース)キーボードの件ですが、初めからこれを使うのはお勧めしません。iPhoneやiPadは、基本タッチパネル操作を覚えるのが先決です。というのも、外付けキーボードがもし壊れた時、タッチパネルの操作が出来ないと、キーボードを再度購入するまで使えないからです。あくまでも補助ツールとしてお考え下さい。 それをふまえて僕がお勧めするキーボードは、加藤エンタープライズという会社が発売している Freedom i-Connex 2 Keyboard JIS http://freedominput.jp/?pid=46762942 です。これは2つ折りになるキーボードで、アップル社公認のものです。フルキーボードで、iPhoneをパソコンのようにキーボードから扱えます。ただ、iPadに対応しているかどうかは、メーカーにお問い合わせ下さい。価格は5000円ほどでしたが、これもご確認下さい。なお、ページ内から視覚障害者用の、スクリーンリーダーで読めるキー配列説明書がダウンロードできます。 手軽な、リモコンのような感じで使えるのがRiVO(リボ)です。クレジットカードほどの大きさで、iPhoneのリモコンのような感じで使えるもので、日本語の文字入力もできますが、一部入力できない文字などもあり、文字入力主体であればお勧めしません。でも、iPhoneなどの画面に触れずに一通りの操作ができますので便利です。これもiPad対応かどうかはご確認お願いします。価格は13500円ほどだったと思います。 日本テレソフト http://www.nippontelesoft.com/menu/etc_001.html iOSデバイスを使いこなすコツは、書籍などで勉強するのではなく、どんどん触れて操作することです。子供にiPadなどを渡すと、何も教えないのに短時間で使えるようになってしまいます。それは子供達がいじり倒して会得するからです。考えるよりも慣れることが大切です。回りに教えてもらえる人がいなくても、十分独力で使えますので頑張りましょう。早く電子書籍が読めるようになるといいですね。 では、iOSは非常によく出来た、視覚障害者にも十分配慮された作りになっていますので、どんどん触って慣れていきましょう。