Apple Accessibility Mailing List Archive
最初のページへ最後のページへ[Prev Page]次のページへスレッド表示過去ログ検索インデックス

[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

24410 Re: 視覚障害者のホーム転落事故を防ぐためのアプリやテクノロジーについてベターな選択は





御園様、MLの皆様

こんにちわ。諸熊です。
 自分も、落ちそうになったことはありました。場所的に落ちてたら死んでましたね。
あと、お尻で止まったけれど、電車とホームとの隙間にはまったことがありました。


 駅ホームから転落する原因について、私なりに出した考察は、以下の3点です。

 1. 白杖の主機能は「物体検知」であるため、駅ホームや階段といった、
「地面が無い」状況を検出することには適していない。
 つまり、歩行に熟練しても転落する確率を抑制できる効果は小さく、
「よく外に出る人ほど転落しやすい」ことになる。


 2. 駅ホームは、通常の歩道とは音の反響の仕方が異なるため、
全盲者が使用している「音による空間認知」が正しく機能しない。これによって、
脳が錯覚を起こし、「線路に突っ込む」など異常な行動を起こしてしまう。
 なお、「音による空間認知」は「無意識な行動」でもあるため、
本人が気を付けていてもどうにもならない可能性がある。


 3. 駅ホーム内にはちゃんと点字ブロックが敷かれているが、
通常の歩道同様、踏み越えるなどの検出ミスが発生し得る。
 これは、物体を検出できる距離が「一歩前」であることによる。

 「前進している人間は車同様、急には止まれない」ため、
「一歩前で検出」していても、結局引っかかったりぶつかったりする。
この問題は、駅以外のあらゆる場面で起こっていることだが、
駅でも起こるから転落するわけである。


 では、どうすれば転落しないようにできるかです。考えている方法は3つです。

1. 物理的に転落しないようにする
 いわゆるホームドアや柵です。
人間の特性から見て、どうにもならない場所なのだから
落ちないようにするのが最も確実です。

 ただし、人がすっぽ抜けるほどの隙間が無ければ、
「ホームドア」である必要はありません。ガードレールや鉄網でも十分です。
柵を設けることで、白杖等による「物体検知」が有効になり、
正面から勢いよく突っ込まなければ転落は無くなるでしょう。
ガードレールや手すりのある歩道で、反対側へ転落しないのと同じ原理です。


2. 「地面が無い」を検出するセンサー
 そもそも白杖は、「地面が無い」ことの検出に適していないので、
それに代わるセンサーを用意することが必要です。
 地味なためメディアも話題に挙げない話ですが、
階段を踏み外したり踏み越えたり、歩道から車道に落ちたりする
というあるあるな問題にも効果があるでしょう。


3. 検出距離を延ばす
> 「一歩前で検出」していても、結局引っかかったりぶつかったりする。
ということなら、もっと手前から検出できれば、何とかなるかもしれません。
人間の歩幅で3~4歩程度は必要でしょう。

 ただ、白杖を長くすると、スウィングが大変な上、
通行人をなぎ倒すなどトラブルの原因にもなりますので、
ショッピングカートのような形状が良いかもしれません。
 棚の商品を倒すリスクさえ何とかすれば、
スーパー等でカートを押している時が、驚くほど安全だったりします。

では。

諸熊


Tweet



メーリングリストの案内と参加方法はこちらに掲載しています.
Created by misono, aa-owner [AtMark] nvsupport.org/ml/