品川です。 OCR、文字認識アプリの中にはカメラをかざしているだけで文字を認識して読み上げ てくれる機能を備えたものがあります。 Seeing AIではショートテキスト、 Android版のSullivan+では高速テキストスキャン、 SupersenseではQuick Read、 Envision AIではインスタントテキストと名付けられています。 カメラを向けているだけで即座に文字を読んでくれるという機能は、テレビの字幕表 示や街歩きしているときの看板チェックなど、活用できる場面は多いです。 しかし、カメラで読み取った文字をサーバーにアップロードして結果を待つ時間、 すぐに読んでほしいときにはストレスに感じられます。 ネットワークにつながっていなくても文字認識してくれれば、認識結果は即座に読み 上げられます。 上記四つのアプリのうち、Envision AI意外は機内モードでも日本語を認識してくれ ます。無料のアプリが対応しているのに、有料のEnvision AIアプリが対応していな かったというのは歯がゆいことでした。 Envision AIのインスタントテキストのオフラインモード、これまではラテン語に基 づく言語のみ対応していたのでした。最新のバージョン2.4.0では、ようやく日本語 を含めたその他の言語もオフラインモードで認識できるようになりました。 エンビジョングラスの日本語インスタントテキストはすでにオフラインモードに対応 していたので、数ヵ月遅れでの実装となります。 オフラインモードに切り替えるには、設定タブ、あるいは「読み上げの設定」ボタン でメニューを開き、 「オフラインテキスト認識」の切り替えボタンをオンにします。 翻訳が反映されていないのでこのボタンの説明は「ラテン語に基づく言語しか認識で きない」という内容になったままですが、問題なしです。 ちなみに設定項目の中では、 「言語の自動検出」をオフにしておくと、認識結果はシステム言語の声だけで読み上 げます。外国語の声が混じって困る場合はオフにしておくとよいです。 「段組みの検出」もオフにしておく方が日本語環境ではよさそうです。 読み上げ画面で「インスタントテキスト」を選択すると、そのボタンの上に優先言語 を指定するボタンが表示されるので、日本語になっていることを確認します。 オンラインモードのインスタントテキストであれば認識言語を絞り込む必要はありま せん。 リアルタイムに文字認識してくれるアプリといえば、日本生まれの、もじかめ、iよ むべえ、Live Readerなどはその先駆けでした。どちらも機内モードで利用できてい ましたが、認識率は改善されることなく、結局App Storeから消えてしまったのは残 念ではありました。今ではそのコンセプトを海外製のアプリが受け継いでいるという 感じでしょうか。 最近のアプリの中ではSupersenseのクイックリード機能がもっとも実用的だと感じて いましたが、Envision AIのオフライン・インスタントテキストは速さと認識の良さ という点でそれを超えた印象を持ちました。名前を変えてスーパーEnvision AIとで もしたい気分です。 「おいしゅうなれ おいしゅうなれ」というおまじないはあんこをおいしくするらし いと小耳に挟んだので、「早く読め 早く読め」とアプリに語り続けていた甲斐があ りました。 ただし、リアルタイムに認識結果を読み上げてくれると言っても、認識した文字全て を読み終えてからでないと、次の画像の認識結果の読み上げには進んでくれません。 これはどのアプリでも共通だと思われます。 この点が、人の目と機械の読み取りの違いですかねぇ。