品川です。 点字ブロック上に設置したQRコードをiPhoneのカメラで検出して、設定した目的地ま で案内してくれるアプリがshikAIです。 GPSを利用しないので屋内ナビとしても活躍します。 Android向けにはリリースされていないようです。 東京メトロを中心に展開していくのかと思っていましたが、2023年3月18日開業のJR 西日本 大阪駅うめきたエリアに導入されることが発表されました。 びっくりぽんです! お客様のシームレスな移動をサポート!大阪駅(うめきたエリア)に近未来の案内 サービスを実装!|JR西日本のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000397.000095753.html 私は東池袋駅で試しましたが、点字ブロック上のQRコードを検出してしまえば、GPS を利用した徒歩ナビと同じく、指定した目的地までしっかりと案内してもらえまし た。 目的地は選択肢の中から指定しますが、たとえば改札口やトイレなどを選べます。 これまでshikAIを利用するためには招待コードが必要で、視覚障害者限定で、さらに 歩行指導員の講習を受ける必要があると聞いていました。 昨年の日本ライトハウス展ではサービスを提供しているLiNKXがブース出展しておら れ、招待コードを申し込むためのパンフレットが配布されていました。講習を受ける 必要がなさそうだったので、利用する前段階のハードルは下がった印象です。 うめきたエリア、大人数が行き来するでしょうから、はたして点字ブロック上のQR コードをすんなり検出できるかどうか気になる点ではあります。 東池袋駅ではトイレまでのナビをさせましたが、その間に通りかかる人からは声をか けられることはありませんでした。おかげでアプリの便利さを体感できたわけです。 しかし、大阪では白杖を持って、手にiPhoneを持って歩いていると、 「どこか探してはるんですか?案内しましょか?」 親切な人から声をかけられる可能性が高いかも… さて、だれにも声をかけられずナビだけで目的地にたどり着けるのか、 ぜひ試してみたいものです。 ロービジョンの人にとってはかなり役立つアプリになるのではないでしょうか。 もちろん視覚障害者以外も利用できるようになるのであれば、車いすやベビーカーの 人がエレベーターを探すときに活用されるでしょう。 点字ブロック上にQRコードを設置して情報提供するという取り組み、shikAIの他にも ありますね。 コード化点字ブロックやNaviLens。 点字ブロックが普及している日本ならではの取り組みでしょう。 最近私が気になっている屋内ナビのサービスはイギリスのスタートアップWaymap。 RNIBとも協力関係にあり、アメリカの大手キャリアVerizonともパートナー関係を結 んでいます。 スマートフォンのGPSやカメラは仕様せず、専用のデジタルマップを作成し、 BLEビーコンとモーションセンサーで案内するようです。 AIで画像認識させる技術も導入予定なんだとか。 ワシントンD.C.の地下鉄とバスに導入されたようなので、そちら方面にお住いの人は ぜひ試していただいてレポートしてほしいです! Waymap https://waymapnav.com/ ビーコンを利用しているということで、東京のコレド室町などに導入されているイン クルーシブ・ナビのような感覚で使えるのかもしれません。 薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロックのシステムもそうですが、カメラを利用しな いということはiPhoneをポケットに入れて通知や案内音声を聞くだけでよいので、屋 内ナビとしてはかなり理想的です。 はたして日本では駅構内を含めた屋内ナビ、 どのサービスが普及していくんでしょうね。