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20091 御報告:タブレット端末インストラクター養成講座(長文)





いつもお世話になっております。
福岡の久保です。
先日、福岡県内で、以下のような講座が開催され、私も受講いたしました。
福岡での開催にもかかわらず、関東や大阪方面をはじめ、多くの肩が参加され、ニー
ズの高さを感じました。
このML会員の方で参加された方もおられ、重複になるかと歯思いますが、共有させて
頂きたいと思います。
また、複数のMLに投稿させて頂きますことを、御容赦ください。
−−−ここから報告です。−−−
(1)講座名:視覚障害者へのタブレット端末インストラクター養成講座
(2)日程:2018年3月3日(土)・4日(日)・17日(土)・18日(日) 計4日間・
全て終日
(3)場所:福岡市市民福祉プラザ(ふくふくプラザ)・アップルストア―福岡天神
(4)講師
・広島大学大学院教育学研究科 氏間 和仁 氏
・福岡県立築城特別支援学校 待木 浩一 氏
・北九州視覚障害者就労支援センターあいず 須藤 輝勝 氏
・九州工業大学 和田 親宗 氏
(5)講座の主な内容
1.指導の基礎となる教授・学習理論
2.指導者が知っておくべき知識(情報リテラシー・iPhoneと他のスマホとの違い・
通信ネットワーク・個人情報保護・著作権・指導の参考となるサイトや書籍など)
3.本体構造(ボタン類など)の指導法
4.文字入力の指導法
5.カメラスキルの指導法
6.Siriを活用した指導法
7.生活の中での有益な活用法や便利なアプリについての情報共有
8.iPhone初心者を対象とした受講生による模擬授業
9.Apple フィールドトリップへの参加(Siriの活用・着信音の作成・情報共有の
方法など)
※カリキュラム詳細:http://www.comit-k.org/koza2017.html
(6)受講の成果(個人的な考察を含みます。)
・最初から無理にジェスチャーを指導するのではなく、Siriを可能な限り活用するこ
とで、スマホへのハードルを下げることができる。
・例えばホームボタンを押すにしても、Siriが起動してしまう(長押しする)ことに
なったりする。→「カチッと押す」、ギューッと押す」などと、感覚をサポートする
表現が必要である。
・ダブルタップの指導では、2回のタップの間隔が長くなり、シングルタップと認識
されることがある。→机を叩く、受講者の手の上でやって見せるなどが有効である。
・フリック操作で、タップと認識されてしまったり、水平に横に払えないことがあっ
たりするなど、ガラケイに比べて、対象者の運動能力に依存する面が大きい。
・せっかくフリックで目的のところに到達しても、不用意に関係ない場所をタッチし
てしまうことがあるので、各操作の意味をしっかりと伝えることが大切である。
・「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ボイスオーバー」→「ボイスオー
バーの操作練習」は、操作がiPhone側にどう認識されたかをすぐにフィードバックし
てくれるので、便利である。
・全盲者がカメラを操作する場合、対象物にいったん密着させ、そこから少しずつ離
していく方法が有効である。→専用の撮影台もあるが、せっかく携帯性のある機器な
のだから、ある程度はフリーハンドでやれる方が良い。
・指導者が知識豊富であると、ついつい教え過ぎになるので、教える内容を絞り込む
必要がある。
・最初は特に、個々の操作方法よりも、スマホの有益性を伝えることに注力すること
が大事である。
・iPhoneやiOSのバージョンにより操作方法が若干異なるので、指導者として認識が
必要である。(特にiPhone Xが今後問題となるのではないか。)
・iPhoneでは、従来複数台の視覚障害者向け福祉機器で行っていたことが、アプリで
完結できる。(デイジー再生・紙幣判別・光判別・色判別・SPコード読み上げ・文字
認識・ナビゲーションなど)→iPhoneを日常生活用具として給付してもらえるように
行政に働きかけることはできないか。複数台の高価な福祉機器よりも、安価に済むの
ではと考える。
(7)その他
・受講者には全盲の当事者も多く、点字の資料やデータの事前提供など、丁寧に対応
して頂いた。
−−−報告はここまで。−−−
以上



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