伊藤です。 先週以下のメールをBCCで投稿したところ管理者の承認待ちとなってしまったので、通常の形式で投稿します。 iPhoneと関係ないじゃないか、と言われそうですが、iPhoneで使えるOCRソフトとの比較を行っています。 (ここから) 伊藤です。複数のML同時投稿です。また専門用語が出て来ますが御容赦ください。 先日ある視覚障害者からOTON GLASSと言うのを見てきたという話を聴きました。私も体験してみたいと思い会社に問い合わせたところ「アジア太平洋ディスレクシア・フェスティバル2017」というんを日本財団でやってい るので見に来ては?と案内があり本日行ってきましたので御報告します。点字毎日でも紹介され関西の展示会では大盛況だったとのことです。 1 どのようなものか 眼鏡のかたちをしていますが、目の部分は穴が開いていてレンズはありません。カメラは眉間のところに一つあります。 現在は試作品なので眼鏡と弁当箱のようなボックスがケーブルで接続されています。また弁当箱にはイヤホンが付いています。弁当箱が通信機器でwi-fiで接続されています。 眼鏡を装着し、読みたいものを20センチ程度話して目の前にセットし、左耳の二つあるボタンの前の方を押します。すると10秒程度作業中の音が流れた後、写った部分がOCRされて読み上げられます。 なお後ろの部分は英語に翻訳して読むものです。 2 どの程度認識するか 実は、文字の解析はネットワーク上にあるgoogleのシステムを使います。音声はamazonのものだそうです。ニュースでやっているAIスピーカーのものでしょうか。 実は、すでにあるiPhoneのアプリ 画像、写真から文字を認識するOCRアプリ、デベロッパ: Gen Shinozaki https://itunes.apple.com/jp/app/%E7%94%BB%E5%83%8F-%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E6%96%87%E5%AD%97%E3%82%92%E8%AA%8D%E8%AD%98%E3%81%99%E3%82%8Bocr%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1141675211?mt=8 もgoogleで解析しているそうなので、どれほどの変換精度かはこの無料アプリで試してみることができます。 手書き文字は難しいのですが、説明してくれた人によれば標識とか看板は一般的なフォンとを使っているので読めるのではないかとのことでした。 開場で実験してみると眼鏡でもiPhoneでも会場の部屋表示を読むことができました。 3 スマホでできてもなぜ私が注目するか 帰りに試しに電車のドアになにやら貼り付けてあるものやドア横の広告をスマホで撮影してみました。ところが揺れるし操作に時間がかかるし、とても気軽に読めるものではありませんでした。 顔をむけてボタンをぽんというのはいいですね。しかもスマホだと盗撮と間違えられそうですが眼鏡は撮影している雰囲気がないので、全盲が「見ている」という感じです。 学習会に参加して墨字資料をもらったときも開会までの時間に概略だけでも把握することができそうです。 4 今後の開発 開発している会社のホームページでも学習障害者や弱視者向けと書かれていますが、説明してくれた人は全盲の人の関心も高いと言っていました。 来年の予定としては弁当箱を無くして眼鏡にsimで通信できる機能を組み込むとのことです。 さらに全盲の場合どこに命中を定めて撮影すればよいか分からないので、どこに文字があるかあらかじめ知らせる機能も搭載したいとのことです。 現在では文章をざっとしか読んでくれないので、例えば自動販売機ではどのボタンになにが書かれているかは分かりません。それについても文字がどのような配置になっているかも知ることができるようにしたいとのこと でした。 5 価格 20万円程度を考えているそうです。 実感としては高いのですが、普通の高齢者とか見えにくい人が使う眼鏡も10万円しますので、こんなものだろうなあと思います。 日常生活用具だか情報支援用具だかの補助制度で活字印刷装置として認められれば補助があり手の届くものになりそうです。 6 会社の連絡先 株式会社 OTON GLASS http://otonglass.jp/ 〒107-6031 東京都港区赤坂1-12-32アーク森ビル31F ホームページに実演している動画が掲載されています。 以上です。