坂本です。 基本的に品川さんがきちんと書いてくれているんですが接続にトライしてくれている皆さんもいらっしゃるようなので私の知っていることを書いておきます。 iOS6.01からiOSデバイスでブレイルメモポケットを使うことができるようになりつつあります。 こちらではiPhone5で接続していますが、他のメーカーの点字ディスプレイとほぼ同じようなことができています。 これを使うにあたっていくつか注意もあるので少し長くなりますが書いてみようと思います。 1. Bluetoothでのペアリングについて ブレイルメモポケットをiPhoneとBluetoothでペアリングするときはブレイルメモポケットの「ブルートゥース認証受付」コマンドを実行しておきます。「パスキーはXXXXです」のように表示されてペアリング待ち状態になるのでこの状態の時に「設定」「一般」「アクセシビリティ」「VoiceOver」「点字」で「BMpk ペアリングされていません」というところをダブルタップしてペアリングします。 パスキーはBMPKに表示されているものを利用します。 2. iOS6.01ではペアリング作業終了してからの接続に失敗することがあります。何度かトライすると接続できます。 またiPhoneからの最初の接続では「BTポートからの(XXXX=BDアドレス)のアクセスを許可しますか?ゲスト、フレンド、ホスト、登録」というようなものがBMPKに出力されますから適当な権限(ホストが一番強い)で許可しそれをBMPKに「登録」しておくのが良いでしょう。 3. スペース+点字キーのコマンドについて 以下のURLに点字ディスプレイ共通で使うことができるナビゲーションコマンドのリストがあります。 http://support.apple.com/kb/HT4400?viewlocale=ja_JP このコマンドたちは他のベンダーの点字ディスプレイではスペースキー+点字キーで実行されますが、ブレイルメモポケットの場合はそれに加えてエンターキー + 点字キーでも同じコマンドが実行できます。 4. ブレイルメモポケットだけに実装されているコマンド 左方向ボタン: 前の項目に移動する。 右方向ボタン: 次の項目に移動する 上方向ボタン: ローター設定を使って前の項目へ移動する 下方向ボタン: ローター設定を使って次の項目へ移動する。 escキー(拡張キー+上方向ボタン): 「バック」ボタンがあればアクティベートする。 infキー(拡張キー+下方向ボタン): イジェクトキーをアクティベートする。 bwキー(右矢印+拡張キー+1の点):前の項目に移動する。 fwキー(右矢印+拡張キー+4の点)次の項目に移動する lsキー(右矢印+拡張キー+2の点): 点字ディスプレイ表示を左へパンする。 rsキー(右矢印+拡張キー+5の点): 点字ディスプレイ表示を右へパンする。 5. 日本語環境での点字出力全般的な問題 以下に書いてあるのは他の点字ディスプレイであってもおきる日本語環境特有の問題と認識しています。 ・ 分かち書きが正確ではない、ほとんど分かち書きされない。 ・ 点字キーでも入力できるが、反応が遅くて使い物にならない。 6. BMPK固有の問題 「ブルートゥース通信の設定」コマンドでBMPKの名前を変更している場合、接続することができません。名前には「BMpk」という文字列が含まれている必用があり、含まれてない名前にすると接続ができなくなり、この状態でペアリングをしようとすると再び「BMpk」が含まれる文字列に変更しても接続ができなくなります。直す方法は「設定」「一般」設定のリセット」「すべての設定をリセット」で設定をリセットすることです。「すべてのコンテンツを消去」までする必要はありません。 と、注意点もそれなりにあるのですが、ある一定の線は越えたのではないかなと思っています。限定的ではありますが、使うと便利かも知れません。 なお、他のBMシリーズディスプレイでの接続は今のところサポートしていないようです。ためしに接続してみようとしましたが、bluetoothで見つけることもできませんでした。 2012/11/12 Hiroyuki Shinagawa <g.g.shinagy@xxxxxxxxx>: > 品川です。 > > 先ほど書くのを忘れていましたが、点字ディスプレイが認識されると効果音が鳴ります。 > その後は点字ディスプレイにiOSデバイスの文字が表示されるようになります。 > > > 前にも書きましたが、日本語の分かち書き表示はできず、日本語の文字入力については利用できないと考えた方がよさそうです。 > > > ところで、英語の文字入力はどうか。これは使えるレベルと言えるかもしれません。 > まずiOSデバイス側で半角英字のキーボードにします。 > それからローター操作で言語を英語に切り替えます。 > これで半角英数字の入力ができるようになります。 > > この状態だと2級英語点字の表示切り替えができます。 > 表示だけではなく、文字入力の時にも2級英語点字が利用できます。 > 「p」と入力してスペースを入れると、勝手に「people」が入力されます。 > なかなかおもしろいです。 > > 海外製のノートテイクできる点字デバイスでは当たり前のことなのかもしれませんが、個人的には初体験だったので新鮮でした。 > > 文字入力時のフィードバックについて、ややタイムラグがありますが、慣れれば問題ないと感じました。 > > iPhoneのメニュー表示を日本語から英語に切り替えてみましたが、半角英字の入力にかかる時間は同じでした。 > > > -- Mitsugu Sakamoto, Argv