皆さん、こんにちは。東京の刈谷です。 コロナに翻弄された2020年も残すところ12時間を切りましたが、 いかがお過ごしでしょうか。 実は、iPad絡みで最近経験したことがありまして、 今年のことは今年のうちにということで投稿します。 なお、以下長文となりますことをお許しください。 それは今月初めのこと、少々高額の買い物をする機会があり、 いつもならクレジットカードで分割で支払うところなのですが、 クレッジットカード不要のショッピングクレジットを利用するなら金利が0になる、 そんなキャンペーンをやっているという旨、お店の人から案内があり、 それならと思って利用することにしました(金利の額も馬鹿にならないですからね)。 クレジットカードを使わないということは、もしかして書類を書く作業があるのかと思い、 少ししり込みしながらも、だめならクレジットカードという気持ちで訪ねてみました。 すると、記入はお店にあるiPadで行うこと、難しいようなら代筆も可能とのことでした。 iPadというワードにピンときた私は、ショッピングクレジットの手続きに向かいました。 この時も、あまりにも面倒なようだったら金利を我慢してもクレジットカード、 そんなことが頭の片隅には残っていました。 さて、お店の人がiPadを私の前に持ってきて、書類を記入する段階になりました。 そこで私は、iPadにはアクセシビリティ機能があり、 それを使うと視覚障害者も自力で申込み書類の記入ができるということを話し、 VoiceoverをONにしていただきました。 Voiceoverが使えるようになったところで、 私はいつも外出時に持参しているiPhone用のイヤホンをiPadのライトニング端子に装着。 イヤホンのボリュームで音量を調節しながら、必要事項をなんとか入力できました。 必要項目について、ここに何を入れるということをお店の人に教えてもらいながら、 情報そのものはiPadの入力キーから自力で入力ができました。 そして、もろもろの審査が終了し、無事に今回の買い物は終了したのでした。 この一連の流れの中で感じたことは、 代筆よりも時間はかかるものの、自力で全て入力できたのは大きいということでした。 ショッピングクレジットを利用するためには、家族構成、住居の状況、 仕事や職場のこと、年収など、かなりセンシティブな内容を記入しなければいけません。 もし代筆がOKとなったとしても、お店の人にそれを全て話さなければならない、 それは情報漏洩のリスクなどを考えると絶対にしたくないと思っていました。 そんな中で、今回iPadが使えたことはとても大きかったのかなと思いました。 ただ、ここで幾つか注意する点もあります。 それは、iPadはお店にあるものを利用するということ。 私の場合、今回買い物をしたお店は何度も買い物をしたことがあり、 お店の人も私の状況をある程度は理解してくれていたので、 すぐにVoiceoverの設定をしてもらうことができたのかもしれません。 とはいえ、初めていくお店であったり、視覚障害に対してあま理解のないお店では 必ずしも今回のようなケースは期待できるとは限らないということです。 この辺は、これから少しずつ理解が広まっていくことを期待したいところです。 それと、もしiPadでVoiceoverが使えたとしても、イヤホンは絶対に装着することです。 上にも書きましたが、ショッピングクレジットの手続きはとてもセンシティブです。 情報漏洩のリスクが常にあることを踏まえて、自己責任で行うことも大切でしょう。 そして、これらの配慮をしてもらう立場として心得ておきたいことを一つ。 iPadはお店にあるものを前提に利用することを考えると、 Voiceoverの設定、入力キーボードの設定は必ずしも自分に合った環境ではない、 このことは頭の片隅に置いておきたいものです。 今回はローマ字キーボードしか使えないようになっていて、 いつも自分のiPadで使っている平仮名配列キーボードが使えませんでした。 結果、かなり入力に時間がかかってしまいました。 Voiceoverを使わせていただけることだけでありがたい、 そんな感謝の気持ちを決して忘れてはいけないと思います。 コロナ禍の現在、私たち視覚障害者は手引きや代筆など、 今までのようには頼みにくく感じているのではないでしょうか。 そんな中で、iPhone/iPadをはじめとしたICTの技術を有効活用し、 ニューノーマル時代を快適に過ごしていくことはできないものでしょうか。 そんなことを考えた2020年だったと私は思っています。 今年1年間、このMLでいろいろと勉強させていただいたことに感謝しております。 コロナは第3波の感染が拡大し、帰省や外出も自粛が呼びかけられていますが、 体調には十分注意し、良いお年をお迎えください。