品川です。 リーズナブルな価格で点字ディスプレイを販売しているOrbit Researchですが、先日開催されたCSUN 2020で複数の新製品を発表していました。 Orbit Reader 20 Plus Orbit Reader 40 Orbit Writer この中でおもしろそうな製品がOrbit Writerです。 点字ディスプレイ機能はありませんが、パーキンス方式で文字入力できるキーボードになります。 Orbit Writer The Perfect Companion for your Smartphone ? Pre-Order ? Orbit Research http://www.orbitresearch.com/product/orbit-writer/ サイズは、16.0 x 6.5 x 0.8 cm。 重さは90グラム。 販売予定価格は99アメリカドル。 この夏の発売を予定しているようで、今はプレオーダーの受付をしています。 プレオーダーといっても、とりあえず名前とメールアドレスを登録しておき、購入案内メールを待つ感じですね。 複数のOSに対応しており、iOS, Android, Fire OS, Chrome OS, Windows, Mac, Linux。 5台のデバイスとペアリングできて切り替え利用可。 Orbit Reader 20と同じようなキーレイアウトだそうです。 日本語環境ではどうなるのかが気になりますが、現在発売されているOrbit ReaderとiOSをペアリングして漢字変換がうまくいくようであれば使えるのだろうと想像しています。 以前にHIMSからSmart Beetleが発売されていましたが、あちらは通常のキーボードのプロファイルで使えるようになっていたので、日本語入力は問題なかったのだろうと思います。 Orbit Writerはおそらく点字デバイスとして接続されると思われるので、日本語の文字変換には癖があるものと予想しています。 VoiceOverの点字コマンドが使えるので、文字入力だけでなく、VoiceOverのタッチジェスチャー代わりとしても働いてくれます。 現時点のiOS最新バージョンとブレイルセンスU2で日本語入力はどうなっているのか、確認してみました。 文字入力後にスペースキーの入力で変換候補を表示してくれる場合もあるのですが、うまくいかないこともあります。どのタイミングでそうなるのかはわかりませんが、スペースで文字変換しようとしても空白が挿入されてしまうことがありました。 そこで、文字変換するときにスペースキーと行スクロールキーのどちらか一つを同時に押すと変換候補が表示されました。 こちらの方が確実な変換方法なのかもしれませんが、100パーセントではなさそうです。 そこで、文字入力後に4-5とスペース、翻訳という点字コマンドを実行してからスペース、あるいはスペースと行スクロールを押すと、うまく変換されたりするようにもなりました。 この辺り、何が正しい方法なのか、単純にiOSと日本語の組み合わせが安定していないだけなのか、よくわかっていません。 Orbit Readerを持っている方、現在のiOSでどのように働くのか、ぜひ試してみてレポートしていただけるとうれしいです。 ついでにAndroidの場合であれば、DTalker BraillebackをインストールすればOrbit Readerを使えるのだろうと思っています。IMEはDTalker IMEでないと変換候補文字は読み上げないような気がします。 WindowsであればおそらくNVDAがサポートしているのでしょうね。 Fire OSの日本語環境ではBrailleBackは利用できるようにはなっていないと思われます。 軽量の文字入力デバイスとしてはRivo 2がありますが、あちらは片手だけで文字入力できるのに対して、点字入力の場合は両手が必要となりますね。 その点がちょっと弱点になるのかなぁと個人的には思ったりしています。 orbit Researchの人へのインタビューが収録されているPodcast番組です。 Blind Bargains Audio: Featuring the BB Qast, Technology news, Interviews, and more (#CSUNATC20 Audio: Reading And Writing Graphiti With Orbit Research): https://www.blindbargains.com/b/21594