坂本です。 昨日 Mac OS Xの最新版10.9 (mavericks) がリリースされました。 アップデートは無料ということで、もうお試しになった方もいらっしゃるのではないでしょうか? さて、Mavericks からはiOSと同じようにKGSのブレイルメモポケット(BMPK)で点字出力をすることができるようになりました。 USB またはBluetoothで使うことができるようになっていると、本家のスタートアップガイド(getting started)にもきちんと記述があります。 こちらでも mountain lionからアップデートした状態でおもむろにUSBをさすと何も考えないでもディスプレイを自動検出し、点字が出るようになりました。 これだけ簡単に仕えるのはなかなか画期的ですよね。 一応日本で使う上ではそれなりに困ったことも残されてはいますが、とにかく最初の出だしという上では接続ができるということは大変よいことだと思っています。 以下、iOSのときと同じように気をつけた方がよいと思われることを書いておきます。興味のある方は試してみてください。 1. BMPKはUSBデバイスではありますがシリアル通信の設定があります。通信速度を9600BPSにしておかないとUSBの自動検出で接続できません。 またBMPK以外のブレイルメモシリーズでは、今のところおそらく接続できません。 2. Bluetooth接続 私の手元ではBT接続ができていません。iOSと同じように試していますがペアリングに失敗します。BMPKを見つけるのできっとできないわけではないとは思っているのですが、今のところできていないということはお伝えしておきます。 3. 日本語の点字表示にはiOSと同じような点字の表示のクオリティーにおいて問題があります。これはMountain Lionのころと大きく変わってはいません。 4. 点字入力もできそうな感じですが、これも日本語入力においてiOSと同じような問題があり、事実上満足に仕えないだろうと思います。 5. 点字ディスプレイのキーバインド 今のところ、iOSのような公式に整理された資料は見つけることができません。しかし、VO+F8を押して「VoiceOverユーティリティ」をひらき、「点字」カテゴリの「ディスプレイ」タブの中の「コマンドを割当」ボタンを押すと現在割り当たっているコマンドの一覧表を見ることができます。ここからコマンドの割当の変更をすることもできる様です。 ざっと一覧表を見た限りiOSのコマンドリストに大変似たような割当をしていると思いますが、あちらはタッチデバイス、こちらはPCなのでいろいろ違いがあるかも知れません。 又、点字には関係ありませんが、日本語に関係することとして 1. VoiceOverに新しい声otoyaが追加されましたね。私はまだダウンロードができていません。また女性音のkyokoもアップデートされて、今までに比べものすごく読みが良くなったのではないでしょうか?(今までがすさまじかったという話もあります) 2. Vo+hで参照できるヘルプの中のスタートアップガイドが、ついに日本語で読めるようになっているのですが、参照先のURLが間違っていて、not foundになってしまっています。 正しくは http://help.apple.com/voiceover/info/guide/10.9/ja.lproj/index.html です。これを読むことでMac OSやVoiceOverの機能を理解するための勉強がある程度できるんだと思います。英語の時代に読んでみていましたが、大変参考になりました。 なお、このスタートアップガイドの中に点字ディスプレイについての記述もあります。 http://help.apple.com/voiceover/info/guide/10.9/ja.lproj/_1202.html 3. 日本語入力の読み上げに関してはMountain Lionと大きな変更はないようです。 -- Mitsugu Sakamoto, Argv